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アイヌ民族とは

アイヌ民族について
アイヌ民族とは、古くから北海道・樺太・千島列島を生活の本拠地にした民族です。

彼らは主に狩猟・漁労・採集によって自然と共生し、固有の言語、文化、生活習慣などを持ち、それぞれの子孫に受け継がれ、現在に至っています。

「アイヌ」という言葉は、アイヌ語で「人間」という意味です。これに対して「カムイ」という言葉がありますが、これは「神」を意味します。

かつて北日本の広大な範囲に居住していたことから、北海道は言うに及ばず東北地方にも各地にアイヌ語の地名が残っています。

アイヌ民族が何時頃から北日本に居住するようになったのかは諸説あり確かではありませんが、古事記や日本書紀にもアイヌ民族の記述があります。

アイヌ民族は文字を持たない民族ですが、日常生活ではアイヌ語が使用されました。また、口頭文化が発展しました。

しかし、明治時代以降の同化政策により、アイヌ語は次第に使われなくなり、口頭文化に触れる機会も少なくなってしまいました。

現在では、こうした伝統的文化を継承するため、アイヌ講座やアイヌ文化を学ぶ講座が開催されています。

アイヌ民族への差別
一方、アイヌの人たちに対する差別が現在も存在しています。平成11年北海道ウタリ生活実態調査報告書によると、「差別を受けたことがある」が12.4%、「自分に対してはないが、他の人が受けたのを知っている」が15.7%、「受けたことがない」が48.4%となっています。

また、差別を受ける場面では、「学校」が最も多く46.3%、次いで「結婚」25.4%、「職場」、「交際」がともに9.5%の順となっています。